国の特別史跡「基肄城跡」の基山で大規模整備事業 工事本格化

基山町は国の特別史跡の「基肄(きい)城跡」がある基山で大規模な整備事業を進めていて、今年度から工事が本格的に始まっています。

整備事業は日本最古の山城の一つ「基肄城跡」や草スキー場で知られる基山に、広場や遊歩道などを設け利用しやすくするもので、令和7年度までの5年間で3億円をかけて進められています。

現地での工事は今年度から本格的に始まり、山頂下の駐車場として使われてきた場所では重機を使った作業が進められています。

整備によって新たに基肄城跡の案内板が設けられ「インフォメーションゾーン」として活用されるほか、草スキーの板を貸し出す管理棟も建設されることになっています。

また登山道の途中にある、老朽化した四阿の建て替えや草スキーの斜面の張り替えも行われるということです。

来年度以降は、基肄城跡がある山頂付近で壊れかけている土塁の修復や遊歩道の整備が進められ、町のシンボルとなっている山からの眺めを楽しめるエリアにしていくということです。

基山町教育委員会の松尾法博係長は「『基肄城跡』や山頂からの景観を町民の宝として後世に伝えたい。歴史的な遺産をしっかり見学でき、またオキナグサという希少植物も咲くことから、自然と歴史の両方を楽しめる場にしたい」と話していました。