糖尿病予防の機能性食品の開発などを西九州大学の研究者が発表

佐賀県内にも分布する木の成分を利用した糖尿病を予防する機能性食品の開発などについて西九州大学の研究者たちが、6日、今年度の進み具合を発表しました。

県と西九州大学は、県が抱える課題の解決などについて、今年度、連携して研究するプロジェクトを進めていて、応募のあった22件から3件が選ばれました。

6日は、県庁で研究の進み具合について、西九州大学の研究者たちが県の平尾健政策部長らを前に中間発表を行いました。

このうち、健康栄養学部の柳田晃良特任教授は、県内に分布するクスノキの一種、「アオモジ」の成分を利用した機能性食品の開発の可能性について発表しました。

柳田特任教授は、アオモジの成分は肝細胞への糖の取り込みを促進させ、血液中の糖の濃度、「血糖値」を減らす働きがあるとして「糖尿病を予防することができるのではないか」とする可能性を示しました。

その上で、「機能性食品として利用する場合は消化吸収の度合いや、代謝による産物がどういう臓器にどういう影響を与えるかを知る必要がある」として西九州大学を中心にほかの機関と協力して研究を進めていると述べました。

研究の期間は2年から3年ということで、県では「成果により県の課題や施策の充実につながれば」と期待しています。