九州龍谷短大が来年度以降の学生の募集を停止へ

鳥栖市の九州龍谷短期大学は、少子化などの影響で定員割れが続いていることから、来年度・2025年度以降に入学する学生の募集を停止すると発表しました。
この春入学する学生が卒業する3年後に、70年以上にわたる歴史を閉じることになります。

鳥栖市の九州龍谷短期大学は、昭和27年に「佐賀龍谷短大」として佐賀市で開学し、昭和60年に鳥栖市に移転して現在の名称となり、保育学科と人間コミュニティ学科の2つの学科で学生を受け入れてきました。

短大の学校法人によりますと、若者の人口が減り、4年制大学志向が強まる中で、学生数は平成6年の500人あまりから現在は133人まで減り、近年は定員割れが常態化していたということです。

このため、先月29日に開いた理事会で来年度・2025年度以降の募集停止を決めたということで、この春入学する学生が卒業する3年後に、70年以上にわたる歴史を閉じることになりました。

在校生やこの春入学する新入生の授業や進路支援には全力を挙げるとしていて、今月5日に説明会を開いて今後の方針などを説明することしています。

短大からは、これまでにおよそ9000人の学生が卒業してきたということです。

短大の後藤明信学長は「こういう結果になり、断腸の思い。18歳人口の減少など、さまざまな要因からこれ以上続けていくことは困難と判断した。学生たちにはきちんと説明し、卒業するまでサポートしていきたい」と話しました。


【在学する短大生は】
短大に在学する女子学生は「本当にショックです。個人的にはしっかり勉強して就職するだけ。それでも学校が無くなるのは寂しいですね」と話していました。

【鳥栖市の向門慶人市長は】
鳥栖市の向門慶人市長は「募集停止は苦渋の決断だったと認識しています。市内唯一の大学として多くの卒業生を輩出してきただけに、大変残念です」とのコメントを出しました。

【佐賀県の担当者は】
大学や短大などの高等教育機関との連携を進めてきた佐賀県政策部企画チームは「とても残念ではあるが、短期大学の志願者が減る中、やむを得ず、このような判断をされたと認識している」とコメントしています。