養殖のり食害対策でドローン活用の実証実験 鹿島市と太良町

養殖のりに食害の被害をもたらしているカモなどの鳥をLEDライトが搭載されたドローンを使って移動させる実証実験が、鹿島市などの有明海で行われました。

実証実験は、鹿島市と太良町がのり養殖の食害対策として、11日までの2日間に渡って行いました。

実験に使われたのは静岡県のメーカーが開発したLEDライトが搭載されたドローンで、これまでのメーカーの実験ではムクドリを追い払う効果が確認されているということです。

ドローンは有明海の漁場の上空を飛行し、高さ7メートルほどの地点からカモの群れにLEDライトを照らすと、ほかの場所に飛び立っていく様子が確認されました。

鹿島市から太良町にかけての有明海では、多い時にはのり養殖の漁場の3割ほどで食害が確認され、被害が深刻になっているということです。

実験に参加したのり漁業者の冨永幸市さんは「これまでもさまざまな対策を行ってきたが十分な効果がなかったので、新しい取り組みに期待したいと思います」と話していました。

鹿島市ラムサール条約推進室の室井利允さんは「今回の実験では明らかにカモが逃げる様子が見られたので、可能性は大いにあると思います」と話していました。

鹿島市と太良町では今回の実験結果を分析し、今後、実用化が可能かどうか検討することにしています。