鎮西山城跡から中国製の「玳玻天目茶碗」出土 上峰町教委発表

上峰町教育委員会は、平安時代の弓の名手、源為朝の伝説が残る鎮西山の山城跡から、県内では初めて中国製の「玳玻天目茶碗」が出土したと発表しました。

町の教育委員会は、鎮西山の標高およそ200メートルの山頂付近で、令和3年12月から今年8月まで発掘調査を行っていました。

今年1月、曲輪と呼ばれる平坦地で、山城の中心部となる主郭部分を造成する土の中から、12世紀から13世紀に中国・江西省の窯で焼かれたとみられる「玳玻天目茶碗」の一部が出土したということです。

出土したのは茶わん全体のうち4割程度で、直径は10.5センチ、高さは5.5センチあり、全体に黒い釉薬をかけられ、ウミガメの甲羅からつくるべっ甲の文様になってるということです。

町の教育委員会によりますと、県内で「玳玻天目茶碗」が出土したのは初めてで、全国的にも京都や神戸それに鎌倉や福岡など、平安時代から鎌倉時代にかけての政治・経済の中心地に限られているということです。

上峰町教育委員会文化係の松浦智係長は「鎮西山城で権力や経済力を持った人がどうかかわっていたのか、今後、解明を進めたい」と話しています。

九州陶磁文化館のシニア・アドバイザリー・フェローの徳永貞紹さんは「これまでに九州では太宰府でも出土例がなく、大変珍しい。当時、鎮西山に関わった人物が中国とのネットワークがあったのかもしれない」と話していました。