養殖のり 2回目入札会 品薄感で落札価格は前年比50%高に

佐賀県沖の有明海で養殖されたのりの今シーズン2回目の入札会が佐賀市で開かれ、出品枚数は例年の半分程度にとどまった一方で、平均の落札価格は品薄感もあって前の年に比べて50%近く高くなりました。

佐賀市の県有明海漁協で今シーズン2回目となる入札会が開かれました。

買い付け業者200人あまりがのりを手に取って色の具合や表面のつや、そして焼いたときの味を確かめて入札に臨んでいました。

佐賀県沖の有明海ののり養殖は昨シーズンの記録的な不作で、販売枚数と販売額の連続日本一の記録が19年で途切れました。

22日出品されたのは今月、収穫されたおよそ1億2000万枚で、去年の2回目の入札会に比べて1000枚ほど増えたものの、例年の半分程度にとどまっているということです。

県有明海漁協では雨が少なく海の栄養状態がよくないことや特に佐賀市の西部から県の西南部にかけてはのりの色落ちが発生していることが背景にあるとみています。

一方、今回の販売額は21億4400万円あまり、1枚あたりの平均の落札価格は17円51銭と前の年より5円50銭、率にして46%高くなり、品薄感もあって高値での取り引きとなりました。

県有明海漁協の深川辰已参事は「雨が降らないことには状況は改善しないと思われるが今後に期待し、なんとか巻き返しを図っていきたいと」と話していました。

県有明水産振興センターによりますと、のりの養殖時期の雨量が例年の30%程度にとどまっていて、有明海沿岸の全域でのりの色落ちが確認されている上、赤潮も発生するなどのりの養殖の環境はよくない状況が続いていると説明しています。