伊万里の散弾銃射撃場 汚染された土壌の撤去工事始まる

伊万里市の散弾銃の射撃場で鉛製の弾が放置され土壌が汚染されてきた問題で、今月から土壌の撤去工事が始まり、18日、その様子が関係者に公開されました。

伊万里市大川内町にある「伊万里市散弾銃射撃場」は、狩猟を行う人向けの練習場などとして利用されてきましたが、敷地やその周辺の土壌から基準値を超える鉛が検出されたことから2011年に休止となりました。

伊万里市では土壌の撤去や処理の方法を巡って長年にわたり協議を続けてきましたが、今月1日から撤去の工事が始まり、18日は地元の区長やメディアに作業の様子が公開されました。

撤去の対象となるのは、特に汚染濃度の高い4000平方メートルで、表面から10センチほどの土壌を撤去します。

作業員は特殊なスコップを使って土をほぐしたあと、吸引器を使って汚染された土壌を吸い込んでいました。

射撃場がある地区の江口久宣区長は「現場には目に見える状態で鉛が残っていて、雨で流れる可能性もあるので心配している。この工事でとれる分は極力とってほしいし、工事後も地域で土壌の様子などを見守っていきたい」と話していました。

伊万里市は来年2月中旬ごろまでに汚染された土壌およそ800トンの撤去を完了し、その後は伊万里港から船で搬出して、3月中旬ごろまでにはすべて秋田県にある処理施設に引き渡す予定です。