地域医療に貢献する医師を表彰「やぶ医者大賞」に唐津の医師

「やぶ医者」が実際は名医を指す言葉だとして、地域医療に貢献する医師を表彰する「やぶ医者大賞」に、唐津市の診療所の医師が選ばれ、医師が市に受賞を報告しました。

この賞は、「やぶ医者」の語源ともいわれる兵庫県養父市が、実は名医のことを指す言葉だとして、毎年、地域医療に貢献した若手の医師を表彰しているものです。

ことしは唐津市の「七山診療所」の所長、阿部智介さん(43)が県内で初めて選ばれ、15日、市役所を訪れて峰市長に受賞を報告しました。

この中で阿部さんは「自分のやっていることに不安になることもあるが、評価してもらえて、これからの自信につながった」と受賞の喜びを語りました。

これに対し、峰市長は「新型コロナのワクチン接種の対応で離島に行き、不安に思う住民に力強く向き合っていた姿を見て、賞にふさわしいと思いました」と功績をたたえました。

養父市によりますと、父親から診療所を継いだ阿部さんは、外来診療だけではなく、高齢者の多い地区の集会所などを定期的に巡回する診療を行っていて、過疎地の医療に向き合う姿勢が評価されたということです。

阿部さんは「ひとりひとりの患者の家族や生活、地域を考えながら泥臭く取り組んできた診療が評価され、非常にうれしかった。七山だけでなく、唐津市全体が安心して暮らせるまちになるよう、今後も努力していきたい」と話していました。