佐賀出身で日本赤十字社創設 佐野常民の銅像お披露目 佐賀市

日本赤十字社を創設した佐賀出身の偉人、佐野常民の功績をたたえようと、県が銅像を制作し、お披露目式が行われました。

この銅像は幕末から明治にかけて活躍し、日本赤十字社を創設した佐賀出身の佐野常民が去年、生誕200年を迎えたことを記念して制作されたものです。

15日は佐賀市の県赤十字血液センターの前で式典が開かれ、日本赤十字社の代表や県の関係者などおよそ30人が出席しました。

式では出席者が合図にあわせて幕を外すと、高さおよそ3.5メートルの佐野常民の銅像が姿を見せました。

銅像は明治10年に西南戦争が起きた際、敵味方を区別せずに負傷者を救護するため、日本赤十字社の前身にあたる組織を設立しようと、奔走する佐野の姿を表現したということです。

また、地元の劇団による寸劇も披露され、戦争や災害で苦しむ人を助けようという佐野の精神を紹介していました。

県によりますと、銅像の制作や設置の費用はおよそ2900万円で、文化振興の基金を財源にあてたということです。

佐野常民の子孫の佐野常具さんは「生誕200年がたっても佐賀の人たちに功績をたたえてもらい、とてもありがたいです」と話していました。

また、山口知事は「多くの人が行き交う通りに面しているので、ぜひ銅像を眺めて思いをはせてもらいたい」と話していました。