佐賀 障害者施設で職員300万円着服 福祉事業者に行政処分

佐賀市にある障害者施設の職員2人が、利用者から預かっていた通帳から現金あわせて300万円近くを引き出し着服したとして、県は、施設を運営する福岡県の福祉事業者に対し、新規の利用者の受け入れを半年間、停止するなどの行政処分をしたと発表しました。

この障害者施設は、佐賀市嘉瀬町にある「グループホームかがやき嘉瀬」です。

県によりますと、施設に勤務していた職員2人が、おととしから去年にかけてのいずれかの時期に、施設の利用者7人から預かっていた通帳から現金あわせて295万円余りを勝手に引き出し着服していたということです。

ことし2月、「利用者本人の記憶にない現金が引き出されているようだ」などという情報が寄せられた県が監査をしたところ、不正が発覚したということです。

施設側は県に対し、「2人は、引き出した現金を遊ぶカネやギャンブルに使った」と説明しているということです。

一方、施設側は2人のうち1人の着服の事実を把握していたにも関わらず県に報告しなかったほか、今回の不正とは別に食事代などの領収書を偽造して県に提出していたことも判明したということです。

このため、県は14日、施設を運営する福岡県大川市の指定障害福祉サービス事業者「MLS」に対し、利用者の新規受け入れの停止と、報酬算定の30%カットといった、いずれも半年間の行政処分を行ったと発表しました。

県は「施設の利用者に適切なサービスをなされるよう県内の各事業者に対し、指導を徹底したい」と話しています。