ツル越冬地の分散図れ 佐賀市の田んぼにおとりのデコイを設置

感染症のリスクからツルの越冬地の分散を図る動きが起きる中、佐賀市の田んぼに越冬地としてツルを呼び込もうと子どもたちが、29日、ツルの形をしたおとりの「デコイ」を設置しました。

29日は東よか干潟ビジターセンター「ひがさす」に地元の小学生や、干潟の保全に取り組むボランティアなどが集まりました。

まず、環境保護の活動をしている日本生態系協会の担当者が、国内最大のツルの越冬地、鹿児島県出水市では去年、鳥インフルエンザでナベヅル1500羽が死ぬなど感染症のリスクが指摘され、越冬地の分散を図る活動が進められていると説明しました。

そしてシベリアなどから鹿児島に向かうツルが佐賀の上空を通過する時に呼び込もうと小学生たちが近くの田んぼでデコイと呼ばれるおとりや、ツルのイラストが描かれた板を設置しました。

ツルは夜を浅い水辺で過ごす習性があることから、水田には来月上旬までに水が張られ、カメラを設置してツルが飛来するか確認することにしています。

参加した小学6年生の男の子は「ツルが来るように色々頑張っていきたいです」と話していました。

日本生態系協会の関健志専務理事は「少数は東与賀にツルが下りてきているのも確認されている。渡り鳥が選んでくれる干潟を大事にしていってほしい」と話していました。