中国から観光客誘致へ 上海の旅行会社など祐徳稲荷神社視察

中国で日本への団体旅行が解禁されたことを受けて、上海の旅行会社などが、今後のツアーづくりの参考にするため、佐賀県鹿島市の観光名所、祐徳稲荷神社を訪れ、海外観光客を誘致する取り組みなどを視察しました。

鹿島市の祐徳稲荷神社を訪れたのは、佐賀県観光連盟の招きで16日から県内を視察している上海の旅行会社などの関係者14人です。

一行は、拝殿での参拝を体験したあと、鍋島朝寿宮司から海外観光客の誘致のため、夜間のイベントを始めたことや境内に2000個余りの風鈴を飾り、好評を得ていると説明を受けました。

中国では、日本への団体旅行がことし8月に解禁されましたが、福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出をきっかけに両国関係が悪化して以降、中国からの訪日客は伸び悩んでいます。

神社を視察した旅行会社の担当者は「日本への旅行は厳しい状況が続いていますが、今回の視察で佐賀の自然や文化に触れて、来年初めの旧正月『春節』に向けたツアーの企画の参考にしたいです」と話していました。

また、祐徳稲荷神社の鍋島宮司は「神社には大陸から入ってきた文化も数多くあることを説明したりイベントを開いたりして、さらに観光客を呼び込む取り組みをしていきたい」と話していました。

一行は今月20日まで佐賀に滞在し、有田焼の絵付け体験や着物で嬉野温泉の散策なども行う予定です。