豊かな海を育むために水源の森を保全 漁業者が山で下草刈り

豊かな有明海を育むために水源となる森を保全しようと佐賀県内の漁業者らが佐賀市の山で下草刈りを行いました。

有明海から30キロほど離れた佐賀市富士町の山あいにある広さ2.7ヘクタールの「漁協の山」では、県有明海漁協がクヌギやコナラなどを植えていて海に注ぐ養分の源となる森を維持しています。

30日は、下草刈りが行われ、漁業者や漁協の職員、それに佐賀県の職員などおよそ60人が参加しました。

漁業者たちは、日ざしが照りつけるなか鎌を使って、苗木の周りに生えた雑草を丁寧に刈っていました。

県有明海漁協の西久保敏組合長は「山からの栄養分が川を伝って有明海に流れることを願い、自分たちの子や孫のために作業している。主力ののり漁では昨シーズン20年連続の日本一を逃し、一からのスタートの気持ちで頑張っていく」と話していました。

佐賀県沖の有明海では、今月から、のり網を支える柱を海に立てる作業が行われていて、2年ぶりの日本一を目指して今シーズンののり養殖がまもなく本格化します。