徳川家康に仕え占いで戦や外交助言 僧侶の企画展 佐賀 小城

現在の小城市出身で徳川家康に仕え、占いで戦や外交に助言をした僧侶に関する手紙などを集めた企画展が小城市の資料館で開かれています。

現在の小城市に生まれた僧侶、閑室元佶は徳川家康に仕え、占いをもとに戦や外交に関する助言を行いました。

小城市の小城市歴史資料館で開かれている企画展には、元佶が実際に占いに用いた「筮(めどき)」と呼ばれる道具や、元佶が徳川家の人々や他の大名とやり取りした手紙など12点が展示されています。

このうち、家康の息子で江戸幕府の2代将軍、徳川秀忠が元佶に宛てた手紙では、年頭のあいさつや占いの良い結果を喜ぶ内容が記され、家康だけでなく秀忠からも信頼されていたことが伺えます。

また、佐賀藩の初代藩主、鍋島勝茂とその父、直茂から送られた書状では、元佶が関ヶ原の戦いのあと、西軍側について家康と敵対した勝茂と直茂の謝罪を仲介した礼として、現在の小城市に寺を建てるための領地を与える旨の内容が書かれています。

小城市歴史資料館の学芸員、古庄秀樹さんは「徳川家康に仕えた高名な僧侶が小城にいたということを地元の資料を通して知ってほしい」と話していました。

この企画展は小城市の小城市歴史資料館で11月26日まで開かれています。