光をえがく 佐賀市出身の岡田三郎助とゆかりの画家の展覧会

佐賀市出身で日本を代表する洋画家、岡田三郎助や、岡田にゆかりのある洋画家の光の描写に着目した展覧会が、佐賀市の県立美術館で開かれています。

岡田三郎助は明治から昭和初期にかけて活躍し、日本の近代洋画に大きな影響を与えた画家です。

佐賀市の県立美術館で開かれている展覧会には、岡田の作品と岡田にゆかりのある洋画家の作品あわせて19点が展示され、画家たちの光の描き方が感じられる作品が集められています。

このうち、岡田の風景画「夕陽」は、正面から捉えた光が全体的に白色を混ぜた色彩で印象的に描かれていて、画面全体がまばゆい光に包まれたような空気感が表現されています。

また、岡田がフランス留学中に師事し、色彩表現に強い影響をうけたラファエル・コランの「日だまり」は、緑あふれる自然のなかで読書をしながらたたずむ女性が描かれていて、木陰から漏れる光によって人物と風景がとけあうように表現されています。

県立美術館の安東慶子学芸員は「徐々に木陰に入る光や差し込む光に重きを置く作品が多く、見ると穏やかな気持ちになれると思うので、ぜひ展示室に来てほしいです」と話していました。

「光をえがく‐岡田三郎助とその周辺画家から‐」は12月17日まで、佐賀市の県立美術館で開かれています。