「豚熱」で処分のブタの体液 埋却地から流出か 唐津

佐賀県は唐津市の養豚場で発生したブタの伝染病「豚熱」で処分されたブタを埋めた土地ののり面から、血のような液体がにじみ出て周辺の川に流出しているのが見つかったと発表しました。
県は処分したブタの体液が流出した可能性があるとして、下流の農業用水を使わないよう呼びかけたほか流出を止めるための措置を行っています。

佐賀県によりますと、8日午後4時過ぎ、県内で2例目に「豚熱」の発生が確認され、ブタ1万頭余りが処分された唐津市の養豚場の近くに住む住民から、「埋却地の下に血のようなものが流れている」と唐津市に連絡がありました。

唐津市や県の職員が確認したところ、ブタ1万頭余りを処分して埋めた場所から数十メートルほど離れた土地ののり面から、赤い血のような異臭のする液体がにじみ出て、付近の側溝や下流の切木川と座川に流出しているのが確認されたということです。

県は処分したブタの体液が流出した可能性があるとして、隣接する玄海町と唐津市に対し下流の農業用水を使わないよう連絡したほか、液体のにじみ出ている場所にタオルなどを敷き、川にオイルフェンスを設置するなど、流出を止めるための措置を行っているということです。

豚熱は人に感染するおそれはありませんが、感染しているブタの血液を野生のイノシシなどが摂取した場合、豚熱に感染するおそれもあるということです。

県によりますと、今のところ健康被害の情報は入っておらず、ほかの養豚場で感染を疑わせるような情報も入っていないということです。