原子力規制委が玄海原発視察 重大事故対応拠点の説明受ける

玄海町にある玄海原子力発電所を、原子力規制委員会の山中伸介委員長が視察に訪れ、建設工事が進められている重大事故の対応拠点などについて説明を受けました。

原子力規制委員会の山中委員長などおよそ20人は22日、各地の原発をめぐる視察の一環で九州電力の玄海原発を訪れました。

この中で山中委員長は重大事故が起きた際の対応拠点「緊急時対策棟」を視察し、土木工事の8割ほどを終えたことなど建設の進捗状況について説明を受けていました。

この施設はおととし12月に作業員が工事現場でけがをしたことを受けて工法を見直すなどしたため、ことし9月の当初の完成予定を来年10月まで延期しています。

山中委員長は「安全対策とセキュリティで優れた取り組みを見ることができた。これからも高い水準を維持してほしい」と話していました。

玄海原発は現在、3号機と4号機が稼働しています。

原子力規制委員会による視察は、2018年以来およそ5年ぶりです。

視察のあとには、県や玄海町、周辺自治体と九州電力の幹部を交えた会合が開かれ、玄海原発の安全対策や避難計画などについて、意見が交わされました。