自力で避難困難な「医療的ケア児」と保護者が避難訓練 武雄

令和になって2度の豪雨被害が出ている武雄市で、人工呼吸器が必要で自力で避難することが難しい「医療的ケア児」とその保護者が、避難のしかたを確認する訓練が行われました。

武雄市で行われた「医療的ケア児」の避難訓練には、市内の1歳の男の子と中学3年生の女子生徒が参加しました。

このうち、人工呼吸器を使っている山内町の1歳の塚原光希くんは、母親の七重さん(45)とともに訓練に参加しました。

訓練では七重さんの要請を受けた消防隊員2人が自宅に駆けつけ、七重さんの自家用車に人工呼吸器をつけた光希くんとミルクなどの荷物をのせたあと、消防車両が先導する形で自家発電装置のある武雄市役所に向かいました。

市役所に到着すると、光希くんと七重さんはエレベーターを使って避難先の休憩室に入っていました。

母親の塚原七重さんは「訓練を行ったことで避難のイメージも膨らんだので、安心・安全に避難できるように対策を考えていきたい」と話していました。

武雄市には避難先に医療機器用の電源が必要な「医療的ケア児」が、1歳児から中学3年生まで合わせて3人いるということです。

武雄市こども家庭課の福田亜紀子副主幹は「初めての訓練だったが、お母さんも落ち着いて助けを呼びことができていた。もっと訓練を重ねていきたい」と話していました。