江戸時代から続く手織物「佐賀錦」伝統を受け継ぐ講習会

江戸時代から続く手織物、「佐賀錦」の伝統を受け継ぐ講習会が、佐賀市で開かれています。

「佐賀錦」は金ぱくや漆が張られた和紙から作られた縦糸とさまざまな色の絹の横糸を織り上げる気品のある華やかさが特徴の手織物で、江戸時代から200年以上の伝統があります。

佐賀錦振興協議会が30日から開いている講習会には10人が参加し、講師の指導を受けながら、へらと呼ばれる道具を使って金ぱくが張られた縦糸に赤や紫、青などの横糸を1本1本通してさまざまな文様を織り上げていました。

佐賀錦は卓越したベテランでも1日に数センチほどしか織り進むことができないほど集中力や根気が必要とされ、参加した人は講師から「糸は焦らずゆっくりと通すといい」などとアドバイスを受けながら作業を進めていました。

参加した30代の女性は「地元にこのようなすばらしい伝統工芸があることを改めて知ることができました。こつこつと作業をするのが好きなので丁寧に作業を進めたい」と話していました。

佐賀錦振興協議会の松本美紀子会長は「講習会を通して多くの人に佐賀の伝統を知ってもらい、後継者の育成にも努めたい」と話していました。

講習会は来月にかけてあわせて10回行われ、長さ80センチから90センチほどの織物を完成させるということです。