養殖のり記録的な不作 主要メーカーが来月からのり値上げへ

今シーズンの養殖のりの記録的な不作を受けてのりの主要メーカーは、来月1日からのりの価格を値上げします。

国内最大の産地となっている有明海の養殖のりは、今シーズン記録的な不作で品薄となり、佐賀県産ののり1枚あたりの取り引き価格は平均単価で18円48銭と、昨シーズンより5円77銭の大幅な値上がりとなりました。

これを受けてのりメーカーは、業界のシェアが上位の主要メーカーを含む、多くが、6月1日の出荷分から一斉に小売価格を値上げします。

県内のメーカーでは佐賀市の「サン海苔」が、焼きのりや味付けのり、塩のりなど、すべてののり製品を10%から30%ほど値上げすることにしています。

この会社では、品薄と価格高騰の影響で今シーズン仕入れることができたのりが、例年の7割ほどにとどまったということで、のりを保管する倉庫には空いたスペースが目立っていました。

「サン海苔」第一営業部の垣副将博部長は「実際は40%から50%は値上げしないといけないほどの高騰だったが、消費者の『のり離れ』を防ぎたいとの思いから今回の価格改定となった。とてもおいしいので、どうか買い続けてほしい」と話していました。

今シーズンの佐賀県産ののりの販売枚数は前のシーズンに比べて47%減少し、20年連続の日本一を逃す形となっています。