渡り鳥の「コアジサシ」ことしも佐賀市に ヒナ次々とかえる
絶滅のおそれのある渡り鳥「コアジサシ」がことしも南方から佐賀市に飛来し、ヒナが次々とかえってベビーラッシュとなっています。
コアジサシは、春ごろにオーストラリアなどから日本に飛来する渡り鳥で、佐賀市諸富町の浄水場の跡には、3年前からコアジサシの飛来が確認されています。
現場にはことしもコアジサシが飛来し、1週間ほど前からヒナがかえり始めてベビーラッシュとなっています。
ヒナは羽が灰色で、まだフワフワしたかわいらしい様子です。
親鳥が飛んでくると、ヒナはシェルターとして設けられた土管から出てきて口移しでエサをもらっていました。
コアジサシを保護している日本野鳥の会佐賀県支部によりますと、去年はヒナがネコに襲われる被害に遭ったため、周囲に張り巡らしたネコよけのネットを補強したところ、ことしは25日までに、去年の同じ時期の4倍ほどの40羽のヒナが確認されたということです。
コアジサシは繁殖地が開発により減っていて、絶滅のおそれがある環境省の「絶滅危惧2類」に区分されています。
ヒナは早ければ来月中旬にも南方へ巣立つということです。
日本野鳥の会佐賀県支部の宮原明幸支部長は「元気にニュージーランドやオーストラリアへ渡り、また来年の春に帰ってきてほしい」と話していました。