江戸時代初期の図面を基に復元 能面の展示会 鹿島市

佐賀藩の支藩・鹿島藩主に代々伝えられてきた江戸時代初期の能面の図面を基に復元された作品を紹介する展示会が、鹿島市で開かれています。

鹿島市の祐徳博物館には祐徳稲荷神社が所蔵する能面の図面を書き記した巻物「能面切型図」をもとにヒノキで作った能面31点と狂言面1点が展示されています。

このうち、「蛇生成」は、鬼女への進化の途中で、般若になる前の段階の女の面で角も短く般若面と比べると柔和な表情になっています。

また「喝食」は、禅寺の食堂で食事の時間に大声を出して怒鳴る職業の人の面で半分は僧侶、半分は俗人の美少年で、額には銀杏型の前髪があります。

祐徳博物館の鍋島朝寿学芸員は、「能面の前で、ゆっくりと立ち止まって、能面の豊かな表情や角度を変えて見た時の表情の変化を楽しんでほしい」と話していました。

展示会は、鹿島市の祐徳博物館で今月26日まで開かれています。