武雄市が治水対策を強化 ため池の事前放流などに協力金新設

武雄市が治水対策を強化 ため池の事前放流などに協力金新設

記録的な大雨で広い範囲で浸水被害を受けた武雄市は、治水対策を強化するため、ため池の事前放流などで、協力金を支払う制度を新設する方針です。

これは、武雄市の新年度当初予算案の記者会見で、小松政市長が明らかにしました。

武雄市は、2年前の記録的な大雨で、1000棟を超える住宅などが床上まで水に浸かるなど大きな被害を受け、市内を流れる六角川流域の内水氾濫への対策の取り組みを進めています。

新年度は、大雨が降っても水をためられるよう、貯水量3万立方メートル以上のため池で事前放流などを行った場合、区長など地区の管理者に、協力金を支払うということです。

また、大雨の際に一時的に水をためる「田んぼダム」は、今年度の165ヘクタールから188ヘクタールに増やすほか、市民が雨水をためるためのタンクを購入した場合、1件につき容量に応じて4万円から20万円の補助金を受け取ることができます。

これらを合わせて、140万立方メートル分の貯水量を確保するとしています。

こうした治水対策として、新年度の当初予算案に合わせて17事業1億5472万円を盛り込み、今月27日に開会する市議会に提案することにしています。

小松市長は、「同じ被害を2度と、繰り返さないために、今年度より事業数と予算額を大幅に増やして、治水対策をさらに進める」と、述べました。