去年8月の大雨から1年 田んぼダムなど「内水氾濫」対策進む
去年8月の記録的大雨から1年です。
佐賀県内では雨水がはけきらずにあふれる「内水氾濫」への対応が課題で、田んぼダムの確保や排水ポンプの増強などの対策が進んでいます。
1年前の8月に降り続いた大雨では14日に佐賀県に大雨特別警報が出され、六角川流域を中心に雨水がはけきらず市街地にあふれる「内水氾濫」が起きて、多くの住宅が水につかりました。
県内では「内水氾濫」を防ぐ治水対策が進んでいます。
具体的には、「田んぼダム」という、田んぼと水路の間に板を取り付け雨水を一時的にとどめる取り組みを始め、9つの市や町で、25メートルプール4000杯分に相当する120万立方メートルの雨水をためられるということです。
また、たまった水を川へ流す「排水機場」では、排水ポンプの能力の増強や、施設自体の浸水対策が進んでいます。
武雄市にある「高橋排水機場」では3台あるポンプの1台で排水量を増やすため設備を改良し、さらに2年かけて残る2台のポンプも同じ工事を行うとしています。
武雄河川事務所の穴井利明技術副所長は「治水対策をできるかぎり進めていくが、被害を抑えるには市民の協力が不可欠だ」と話していました。
ほかにもさまざまな治水対策が進んでいますが、大雨は年々激甚化して浸水被害を完全に防ぐことはできず、私たち一人ひとりの命や財産を守る備えが大切になっています。