唐津市 原発事故に備え7つの離島にヘリポートを整備
九州電力・玄海原子力発電所の重大な事故に備え、唐津市が7つある離島に整備を進めてきたヘリポートが完成しました。
唐津市に7つある離島は玄海原発から30キロ圏内にあり、唐津市は重大な事故に備えて、2年前からすべての離島に自衛隊のヘリコプターが離着陸できるヘリポートの整備を進めてきました。
このヘリポートが先月ですべて完成して、11日、加唐島で記念の式典が開かれ、唐津市の峰達郎市長らがテープカットを行いました。
このあと、県の消防防災ヘリコプター「かちどき」が加唐島の小学生と中学生7人を乗せて、離着陸の訓練を行っていました。
ヘリコプターに乗った中学3年生の女子生徒は「初めて島を上から見てきれいでした。もしもの時には必要なものなので、できてよかったです」と話していました。
玄海原発で重大な事故が起きて30キロ圏外への避難が必要になった場合、唐津市の離島の住民はそれぞれの島にある「屋内退避施設」に一時的に避難したうえで、県などが用意する船で島の外へ避難することになっています。
その際、ヘリコプターは急病の人の搬送や、海がしけている場合の物資の輸送などに活用されるということです。
地元の区長の坂本正一郎さんは「船と比べて時間が短縮されるので、急病人の対応などで非常に役に立つと思います。ヘリポートができて安心しています」と話していました。