バイオマス燃料になる植物 竜王町が栽培へ

畜産業や工業の連携で地球温暖化対策に取り組んでいる竜王町は、バイオ燃料として普及が期待されているイネ科の植物を町内で試験栽培することを決めました。

竜王町が試験栽培するのは、イネ科の多年草で、高さ5メートルほどになる▼「ジャイアントミスカンサス」と、▼「エリアンサス」です。
両種とも荒れ地や痩せた土地に強く、水やりも必要ないため育てやすく、町はことし7月と来年6月におよそ2000平方メートルの日陰が多く、水はけが悪い土地に500株ずつ植え、問題なく育つか確認することにしています。
これらの植物は収穫したあと粒状に加工して、ボイラーの燃料として使用でき、町は、問題なく生育することが確認できた場合、農家に耕作放棄地などで栽培してもらいそれぞれの農業用ハウスで燃料として活用してもらう方針です。
国の研究機関「農研機構」によりますと、これらの植物を燃料として燃やしたときに出る二酸化炭素の量は、成長する過程で吸収した量とほとんど同じで、カーボンニュートラルにつながるということです。
農研機構によると自治体がこれらを栽培するのはジャイアントミスカンサスが2例目、エリアンサスが3例目だということです。
竜王町の杼木栄司 副町長は「今は何も栽培されていない荒れている農地でエネルギー作物を栽培することで、竜王町を環境の都市として全国にアピールしていきたい」と話していました。