太古の樹木化石を披露 “貴重な地域資源に” 東近江

滋賀県東近江市の180万年前の地層にあったとみられる樹木の幹の化石が、17日、地元で披露されました。

披露されたのは、去年8月に東近江市を流れる愛知川で見つかった樹木の幹の化石です。
180万年前の地層にあったものが大雨による増水で土砂といっしょに下流へ流れたとみられ、川の中ほどで一部が水につかった状態でした。
化石は切り株のような形をしていて、高さがおよそ1メートル60センチ、直径は太いところでおよそ1メートル80センチあり、表面は一部が灰色になっています。
環境保全活動をしている住民グループの「愛知川の清流を守る会」は貴重な地域資源として化石を保存、展示することを決め、市などの協力を得て発見現場からおよそ2キロ離れた愛知川漁協の事務所のそばまで運び、その上に屋根をつけたうえで化石を説明する案内板も設置しました。
17日、化石を披露する式典が開かれ、東近江市の小椋正清 市長が「何百万年という歴史の上に生きていることを感じてほしい」とあいさつしたあとテープカットをしました。
「愛知川の清流を守る会」の川戸英司さんは「観光に来た人たちにぜひ立ち寄ってほしい。地元の子どもたちの教育の材料にもしていきたい」と話していました。
東近江市は、この化石の見学を含むツアーを企画することなどを検討しています。