伊吹山のイヌワシにヒナ“誕生” 人が近づかないよう対策へ

米原市の伊吹山に生息している国の天然記念物の「イヌワシ」のつがいに、ヒナが誕生したとみられることがわかりました。
イヌワシの巣は自動車専用道路のそばにあり、人が近づくと子育てを放棄するおそれがあることから、米原市などは人が近づかないよう対策を行うとしています。

米原市の伊吹山で40年以上にわたってイヌワシの観察を続けている地元の写真家、須藤一成さんによりますと、山に生息しているイヌワシのつがいに、今月(4月)10日ごろにヒナが誕生したとみられるということです。
須藤さんは2月中旬以降、巣から離れた場所に設置したカメラで観察を続け、親鳥が巣に頭を突っ込んでエサを与えるような行動が今月10日に確認されました。
巣があるのは、有料観光道路「伊吹山ドライブウェイ」がそばを通る山頂付近です。
この道路は自動車専用ですが、イヌワシを撮影しようと車から降りて付近を歩きながら移動する人がこれまであとを絶たなかったということです。
「伊吹山ドライブウェイ」は、冬の通行止めの期間を終えて今月(4月)20日に開通する予定ですが、開通後に再び人が近づくようになると、イヌワシが子育てを放棄するなどの影響が懸念されます。
このため米原市と滋賀県は、▼巣に近い場所に人が入らないよう柵や看板を設けたり、▼市の担当者が定期的に見回りをしたりするなどの対策を行うことにしています。
須藤一成さんは「全国的に見ても例のないほど、人がいる場所の近くに巣があります。人が押し寄せると巣に戻らず繁殖の失敗につながる可能性が高くなるので、遠くから見守ってほしい」と呼びかけています。

イヌワシがそばに巣を作った「伊吹山ドライブウェイ」を管理している会社の水谷光高 経営企画部長は「イヌワシは伊吹山にとってシンボル的な存在です。『ドライブウェイ』にはイヌワシを楽しみに多くの人が来ますが、巣に近づかず見守っていただくよう呼びかけていきます」と話しています。