近江鉄道 上下分離方式に移行 ”サービス向上に注力”

厳しい経営が続いている近江鉄道は4月1日から「上下分離方式」という新たな体制に移行しました。
これをPRしようと1日の朝、社員たちが県内各地の駅でチラシを配り、電車の利用を呼びかけました。

1日から「上下分離方式」へと移行した近江鉄道の社員たちは1日の朝、沿線自治体の関係者とともに県内10の駅でチラシを配りました。
このうち彦根駅では、午前7時すぎから近江鉄道の飯田則昭社長が「利用者に便利だと感じてもらえるような取組をします」などと書かれたチラシを乗客に手渡しました。
赤字経営が続く近江鉄道は鉄道を存続させるため、県と沿線の10の市町でつくる「近江鉄道線管理機構」が線路や駅などを保有して設備の保守管理費用などを負担し、近江鉄道が列車の運行を担う「上下分離方式」に移行しました。
近江鉄道は今後、JR西日本の交通系ICカード「ICOCA」を導入したり、地域と連携した利用促進の取り組みを行ったりして、利便性の向上を図ることにしています。
20代の男性は「毎日通勤で使っているが、JRとの乗り継ぎが不便な時間帯があるので改善してほしい」と話していました。
近江鉄道の飯田社長は「電車を安全に運行していけるよう『管理機構』としっかりコミュニケーションをとり、利用客のサービス向上に資金を使っていきたい」と話していました。