滋賀 障害児入所施設「近江学園」 新園舎完成で内覧会

日本の障害者福祉の先駆けとして活躍した糸賀一雄が開設した滋賀県の障害児入所施設「近江学園」が老朽化のため建て替えられ、20日、完成した建物の内覧会が行われました。

「近江学園」は、知的障害のある子どもたちが職員とともに共同生活をする施設で、現在は6歳から18歳までのおよそ50人が木工作業をしたり養護学校に通ったりしています。
糸賀一雄は、昭和21年にこの施設の設立に関わって障害者の福祉制度の充実などに努め、「障害者福祉の父」とも呼ばれる活躍をしました。
「近江学園」はその後県立となり、湖南市で運営されてきましたが、老朽化のため建て替えられることになり、20日は完成した建物の内覧会が行われました。
5つの建物のうちメインとなる生活居住棟は、鉄骨2階建てで最大90人が入所でき、プライバシーを確保し自立を促すため、相部屋から個室になりました。
室内を木目調にし、家庭的な雰囲気にしたということです。
近江学園の上村達也 園長は「新たな施設で家庭的な雰囲気のなかで生活してもらい、地域に戻って生活できるようになることを期待しています」と話していました。
新しい建物での共同生活は、来月(4月)から始まるということです。