野洲 徳川3代の将軍の宿泊施設跡で新たな遺構「御休息所」か

江戸時代の初期、将軍の上らくの際に宿泊施設として使われた野洲市の永原御殿跡(ながはらごてんあと)で、将軍が寝ていたとみられる建物の遺構が新たに見つかりました。

永原御殿跡は、徳川家康から家光までの3代の将軍が利用した徳川家専用の宿泊施設の跡で、国の史跡に指定されています。
野洲市教育委員会は、歴史公園として整備しようと7年前から発掘調査を進めていて、今年度の調査で、本丸跡の北西側で建物の基礎とみられる石が複数並んでいるのが新たに見つかりました。
この場所は、江戸時代の図面では将軍が寝る「御休息所」という建物があったとされ、図面の柱の位置と見つかった石の配置がほぼ一致することから、教育委員会は石の列は「御休息所」の遺構だとしています。
江戸時代の文書には、3代将軍の家光が上らくした際に「御休息所」が増築されたという記録があるということで、教育委員会は、家光が滞在中に建物をどのように使っていたかをうかがい知ることができる発見だとしています。
野洲市教育委員会 文化財保護課の福永清治課長補佐は「歴史上の人物が実際にこの場所に泊まったということを実感してほしい」と話していました。
野洲市では、見つかった遺構の現地説明会を今月24日午後1時半から開くことにしています。