びわ湖に浮かぶ鳥居が人気 神社前の国道に横断防止の柵を設置

びわ湖に浮かぶ鳥居の写真を撮ろうと、道路を横断してびわ湖岸に下りる人が相次いでいた高島市の白鬚神社前の国道に今月、びわ湖に下りられないようにする高さ1メートルほどの柵が新たに設けられました。

高島市にある白鬚神社はびわ湖に浮かぶ赤い鳥居がシンボルで、神社の前の国道161号線を無理に渡ってびわ湖岸に下り、写真を撮ろうとする観光客があとを絶たず、3年前には死亡事故も起きていました。
こうした状況を受けて道路を管理する国土交通省は、びわ湖岸に簡単に下りられないよう、今月、高さ1メートル10センチの柵をびわ湖側の国道沿いにおよそ10メートルに渡って設置しました。
柵は景観などにも配慮して一部が朱色に塗られています。
また、「横断危険」という標示のほか道路を横断しないよう促す看板があわせて11か所に設置されました。
8日に神社を訪れていた人の多くは、道路を横断しなくても鳥居を眺められる展望台から写真を撮っていましたが、中には道路を横断して柵越しに鳥居の写真を撮る人の姿も見られました。
道路を横断して写真を撮っていた大阪・堺市の50代の男性は「危険なのは分かっているが、車が来ていなかったので、今がチャンスと思って渡った」と話していました。
いっぽう展望台から写真を撮っていた大阪市の50代の男性は「展望台からバッチリ写真を撮れた。交通量もあって危ないので渡ろうとは思わなかった」と話していました。
白鬚神社の高橋敬一宮司は「防護柵のない景観が最も望ましいが、参拝者の安全を確保するためにやむをえず設置を認めた。それでも、まだ渡る人が何人もいて悲しい。展望台を設置しているので、そこから景色を楽しんでほしい」と話していました。