彦根城天守の耐震工事 2月〜3月と夏 一時的に公開停止へ

彦根市にある国宝・彦根城で、天守の耐震工事を行うため、市は2月からの1か月間と、ことしの夏の2回にわたり、内部の公開を一時的に停止することにしています。

石垣と3つの階層で構成される彦根城の天守は、屋根や窓の造形の美しさが知られ、昭和27年に国宝に指定されました。
平成28年の熊本地震で熊本城が大きな被害を受けたことをきっかけに彦根市が天守などの耐震診断を行ったところ、震度6強以上の地震で倒壊のおそれがあることがわかり市は専門の委員会を設け、耐震工事の方法について検討を進めてきました。
このほど工事の準備が整い、彦根市は、天守の玄関に近い場所で作業を行う、▼2月13日から3月15日までと、▼ことし夏の一定期間のあわせて2回、天守内部の公開を一時的に停止することにしています。
市によりますと、工事自体は来年(令和7年)1月までの予定で、停止期間以外は天守内部の公開を続けるほか、停止期間中は二の丸にあるふだんは非公開の「佐和口多聞櫓」を特別に公開することにしています。
彦根市文化財課は「一定の期間、ご迷惑をおかけしますが、国宝・彦根城を訪れる方に安全に見学を楽しんでいただけるよう工事を進めていきたい」と話しています。