ダイハツ不正問題 滋賀工場のある竜王町 影響を懸念する声

自動車メーカーの「ダイハツ工業」が国内外のすべての車種で出荷を停止する事態となったことを受け、ダイハツの工場がある自治体では影響を懸念する声が出てきています。

このうち、滋賀県竜王町には軽自動車の「タント」などを生産する滋賀工場があり、ダイハツによりますと、正社員だけでもおよそ4000人が働いているということです。
さらに、町にはダイハツの取引先の工場などもあり、自動車関連が主力産業になっているだけに、出荷停止による影響を懸念しています。
杼木栄司 副町長は「自動車産業は裾野が広いので地域経済への影響に加え、自治体としても税収面での影響を懸念している状況だ」と話していました。
さらに竜王町は、子育て支援策として、2021年度から町内の家庭を対象に2人目や3人目以降の子どもを出産した場合、3年間、ダイハツの車を無償で貸し出す制度を導入しています。
町では制度の継続には会社側の協力が不可欠だとして、今後の推移を見極める必要があるとしながらも、できるかぎり続けていきたいとしています。
杼木副町長は「町は、人口の増加を目指して子育て支援に力を入れてきた。その1つである、車の無償の貸し出しはダイハツの工場があるからこその施策で、ほかの町にはできないものだ。今回のことで、いったん保留になるかもしれないが、継続することを前提に進めていきたい」と話していました。