長浜市の「江北図書館」の建物 国の登録有形文化財に

およそ90年前に農業団体の庁舎として建てられ、現在は私設図書館として利用されている長浜市の建物が、新たに国の登録有形文化財に登録されることになりました。

新たに国の登録有形文化財に登録されるのは、長浜市木之本町にある私設の図書館、「江北(こほく)図書館」の建物です。
建物は木造で、2階建てと平屋が組み合わされた構造となっていて、昭和12年に旧伊香郡農会の庁舎兼公会堂として建てられ、現在は「江北図書館」として使用されています。
建物の中央部分には、「千鳥破風」と呼ばれる装飾用の三角形の屋根があり、2階には4つの半円形の窓が設けられています。
また、2階には畳が敷かれた大広間があり、角材を井桁状に組んだ「格天井」が用いられるなど、格式の高いつくりとなっていて、滋賀県ではほとんど残っていない昭和初期の官公庁建築の風情を伝えていることなどが評価されました。
今回の登録で、県内にある国の登録有形文化財の建造物は501件になります。