法華経をわかりやすく説く「戸津説法」 大津市の寺で始まる

天台宗の僧りょが法華経をわかりやすく説く伝統行事、「戸津説法」が21日から大津市の寺で始まりました。

「戸津説法」は、天台宗を開いた最澄がびわ湖の浜で民衆に仏教の教えを説いて以来、1200年余り続くとされる伝統行事で、毎年この時期に、大津市の東南寺で行われています。
天台宗の僧りょが最高位の天台座主につく前提となる重要な行事ともされていて、ことしは、大津市の延暦寺一山求法寺の住職、武覚超さんが説法師を務めました。
武さんは、全国から集まったおよそ200人の僧りょや信徒を前に、「戸津説法」や「法華経」の歴史などを説明しました。
この中で、武さんは「法華経は、現在に至るまで幅広く信仰され、実践されてきた」とした上で、古くから文学や絵画などにその精神が取り入れられてきたと説明しました。
また、法華経の前段にあたる「無量義経」について、「悩み苦しむ人たちを導くための手段として示された教えで、実践するためには常に慈悲の心を忘れずに行動を起こしていくことが大切だ」と説きました。
この「戸津説法」は、21日から5日間にわたって行われます。