大津市の建造物侵入未遂事件 「“ルフィ”という者の指示」

いわゆる「闇バイト」で集められた実行役に指示を出し、高級腕時計を奪ったなどとして、強盗などの罪に問われている30歳の被告の初公判が大阪地方裁判所で開かれ、被告は、大津市の建造物侵入未遂事件など2つの事件について、「『ルフィ』という者の指示に従った」と述べ、起訴された内容を認めました。

大阪・鶴見区の自営業、伊藤一輝被告(30)は、去年3月、大津市の質店のガラス扉にブロックを投げつけて侵入しようとしたとして、建造物侵入未遂の罪に問われているほか、去年5月、京都市の時計販売店で、高級腕時計41本、およそ6900万円相当を奪ったとして、強盗の罪に問われています。
このうち、京都市の時計販売店の事件では、「ルフィ」を名乗って指示を出したとして、特殊詐欺グループの幹部が逮捕・起訴されていて、伊藤被告は、いわゆる「闇バイト」で集められた実行役に現場で指示を出していたとみられています。
大阪地方裁判所で開かれた21日の初公判で、伊藤被告は、大津市と京都市の事件について、「『ルフィ』という者の指示に従った」と述べ、起訴された内容を認めました。
このほか、伊藤被告は、去年5月に大阪市内で、パチンコ店の従業員から現金が入ったかばんを奪おうとしたとして、強盗傷害の罪に問われるなど、複数の事件に関与したとされていて、「すべて指示した訳ではない」などと述べました。
これらの事件の検察の冒頭陳述などは、22日以降行われ、判決は、9月1日に言い渡される予定です。