障害ある人などの作品「アール・ブリュット」県立美術館に寄贈

障害のある人などが制作した「アール・ブリュット」と呼ばれる美術作品が県立美術館に550件寄贈されることになり、18日、県庁で贈呈式が行われました。

「アール・ブリュット」は、障害がある人や専門的な美術教育を受けていない人たちが作った美術作品で、大津市にある滋賀県立美術館ではこれまでに180を超える作品を収蔵するなど、作品の収集に力を入れています。
こうした中、日本財団が収蔵する550件のアール・ブリュット作品が新たに県立美術館に寄贈されることになり、18日、県庁で贈呈式が行われました。
日本財団の尾形武寿 理事長は「素人が保存や展示を考えるのは難しく、どこかの美術館で引き受けてもらえないかと探していた。できれば定期的に展示会を開いてもらえればうれしい」とあいさつしました。
これに対し、三日月知事は「アール・ブリュットを大事にしてきた滋賀県として大切に収蔵するとともに、多くの人に鑑賞してもらえるような機会を提供していきたい」と述べました。
県によりますと、今回の寄贈で、県立美術館が収蔵するアール・ブリュット作品は731件になり、世界的にも有数のコレクションになるということです。
今回寄贈された作品は、来年(令和6年)4月から県立美術館で展示が行われる予定です。