水の濁りが続く長浜市の高時川 滋賀県が調査の進み具合を説明

去年8月、記録的な大雨で被害を受けた長浜市の高時川で、水の濁りが続いています。
これについて県は9日、地元の関係者を対象に、原因究明に向けた取り組みを説明しました。

去年8月5日、長浜市では1時間に最大でおよそ90ミリの記録的な大雨を記録し、市内を流れる高時川が氾濫するなどの被害が出ました。
この大雨の後も、高時川では水の濁りが続いていて、下流の姉川ではアユの産卵量が減少するなど影響が出ています。
このため県はことし6月、有識者でつくる「検討会議」を立ち上げ、9日、長浜市役所高月支所で、地元の漁業や農業関係者などを対象に報告会を開きました。
報告会にはおよそ90人が参加し、▼高時川の上流にあるスキー場の跡地で、大規模な浸食と土砂の流出が確認され、「濁りの原因の1つ」と考えられることや、▼上流で濁りが見られない時にも、中流で濁りが確認される時があるため「原因の特定には至っていない」などと県が説明しました。
その上で▽地形の変化や土砂の移動量を解析したり、▽水や泥を定点で採取して成分を比較したりするなど、濁りの原因となっている場所や物質を特定する調査を行っているということです。
参加者からは「川の濁りが続いている責任は、どこがどのようにとるのか」といった声や「早急に濁りを止める対策を、行ってほしい」などの要望が出ていました。
県は年内には必要な対策を、まとめることにしています。