「びわ湖大花火大会」会場周辺の様子は

滋賀県の夏の風物詩、「びわ湖大花火大会」が午後7時半から始まります。
会場の大津市のびわ湖岸には、すでに大勢の人たちが訪れ、花火の開始を待っています。

新型コロナのため4年ぶりとなる「びわ湖大花火大会」は、「〜夏のシガリズム〜復活のびわ湖大花火大会」をテーマに、前回2019年と同じ規模のおよそ1万発の花火がびわ湖上の2か所から打ち上げられる予定です。
大会の実行委員会は、有料の観覧席を前回より1万席以上多いおよそ5万席用意し、6月から抽せんで販売していましたが、7日までにほぼ完売し、きょう(8日)は当日券をおよそ5000人分販売したということです。
有料席には1人2万5000円で、飲み放題のサービスと専用のトイレも設置されているエグゼクティブシートも100席あり、準備が整えられていました。
今回の花火大会をめぐっては、先月(7月)、地元の自治連合会の代表者が混雑やゴミの放置など住環境に悪影響があるとして「開催に反対する」決議文を提出し、実行委員会も有料チケットを持っていない場合来場を控えてほしいと京都や大阪などで異例の呼びかけを行ってきました。
実行委員会の事務局を担うびわこビジターズビューローの濱秀樹事務局長は「県外から訪れる人も、県民も、そして地域の皆さんも楽しめる大会にしたい。安全、安心に楽しんでもらい、帰ってもらいたいので、私たちも気を引き締めて万全の態勢で臨みたい」と話していました。
大会は午後7時半から1時間開かれ、実行委員会によりますと観客数は前回並みのおよそ35万人を見込んでいるということです。

【一般観覧席は場所取りで混雑】
無料の「一般観覧席」は、8日午前0時から事前の場所取りが認められるようになり、対象のエリアにはペットボトルなど重りになる物とともに、名前を書いたレジャーシートがたくさん置かれていました。
中には、その場を離れず、待つ人もいて、熱中症対策のために、クーラーボックスを持参して、こまめに水分補給をしながら、待つ人の姿が見られました。
正午ごろから家族で場所取りをしているという京都市の30代の女性は「家族みんなで見る花火は初めてなので楽しみです。打ち上げ時間までゲームなどをして頑張って待ちます」と話していました。
また、朝5時半からグループで場所取りをしているという大津市の20代男性は「地元で昔から見に来ていて特にフィナーレの空一面に広がる花火がきれいなのでとても楽しみです」と話していました。

【早じまいする店も】
会場近くでは、花火の見物客を期待してふだんよりも営業時間を延ばす店がある一方、従業員の帰宅を考え、早じまいする店もあります。
このうちJR膳所駅の北側にある「ときめき坂」に面した飲食店では、店の前に臨時の販売所を設け、アルコール類やおつまみなどを販売していました。
飲食店のオーナーは「オープンしてまだ4か月なので花火大会をきっかけにお店を知ってもらいたくて店のおすすめメニューを販売しています」と話していました。
一方、同じくときめき坂沿いにある整骨院では、患者や従業員が安全に帰宅できるようにふだんよりも5時間近く早く午後3時に閉院しました。
整骨院の寺田祐輔院長は、「すでに人通りが多くて驚いています。京都から通勤する従業員も多いため、安全を考え早く帰宅させました」と話していました。