「全国的に珍しい」柱の形状が角材 古墳時代の建物跡見つかる

大津市にある遺跡から、全国的にも非常に珍しい、角材に加工された柱を使った古墳時代の建物の跡が見つかりました。

建物の跡が見つかったのは、大津市下阪本にある古墳時代の「穴太遺跡」で、市が6月から発掘調査を進めていました。
建物の跡からは、通常の円柱とは異なる角材に加工された柱が13本見つかり、角材を使った柱は全国でも10例ほどしか確認されておらず、非常に珍しいということです。
また、柱を囲むように塀も2辺見つかっていて、市は古墳時代の柱と塀の遺構が見つかるのはこれまで例がなく、古墳時代当時の姿を良好にとどめているとしています。
市は、柱が地中深くまで刺さっていたことから大型の建物だったとみていて、地域の有力者の住居や祭礼のための建物だった可能性があり、彫刻などの装飾を施しやすいように、角材の柱にしたと考えられるということです。
市文化財保護課の山崎公輔技師は「柱の形状が角材だったことは、全国的に見ても珍しいので、すごい発見だと思った。ほかの県の類似する事例と比較するなどして、具体的な意義づけを行っていきたい」と話していました。
大津市文化財保護課では7月22日に、遺跡の現地説明会を開くことにしています。