県立琵琶湖文化館の後継施設 隈研吾さんの事務所などが落札

老朽化のため休館している県立琵琶湖文化館の後継施設について、滋賀県は、建築家の隈研吾さんの事務所などが設計して、2027年12月のオープンを目指すと発表しました。

県立琵琶湖文化館は、老朽化のため15年前に休館し、県は、後継施設を大津市の大津港近くに建設する計画です。
滋賀県は、財政支出が削減されるとして、建設から運営までを民間に任せる「PFI」方式で事業者を募集したところ、建築家の隈研吾さんの設計事務所を含む10社でつくるグループが10日、およそ108億円で落札しました。
新しい琵琶湖文化館は、のべ床面積およそ6600平方メートルの4階建てで、びわ湖に向かって、船のような形の外観になる予定です。
施設内には、災害などの際に文化財を一時的に預かる全国的にも珍しい「文化財緊急保管庫」やこれまでの文化館よりも3倍近く大きい「収蔵庫」が設けられるということです。
ことし10月から設計や工事に着手し、2027年12月のオープンを目指していて、年間20万人の来館を見込んでいるということです。
県文化財保護課は「事業者が決まり、予定通り進めることができて安心している。文化財の収蔵・展示に加えて地域の文化財の保護をサポートする施設として、機能させていきたい」と話していました。