経営の混乱続く 「フジテック」で何が起きているのか
経営の混乱が続いているエレベーターメーカーのフジテックは、21日、彦根市で株主総会を開きます。
今回の株主総会では、これまで株主として提案を行ってきた投資ファンドが会社の提案を支持する一方、創業家出身で元社長の内山高一氏側が社外取締役の選任を求める事態となっていて、ファンド側が影響力を維持するのか、創業家側が取り戻すのかが注目されます。
エレベーターメーカーのフジテックをめぐっては、株式のおよそ17%を保有する香港の投資ファンド、「オアシス・マネジメント」がことし2月の臨時の株主総会で、もともとの社外取締役を解任させ、みずからが提案する候補に入れ替えるよう求め、採決の結果、多くが入れ替わるなど、経営の混乱が続いています。
こうした中、21日に開かれる株主総会では、ファンド側は、2月の総会で、みずからが提案した社外取締役の再任などを支持する一方、創業家の内山氏側は、投資ファンドが支持する社外取締役に反対し、会社とは別に8人の候補を就任させるよう提案しています。
投資ファンドのセス・フィッシャー最高投資責任者は「われわれのフジテックへのコミットメントは変わっていません。新しい取締役会がすべてのステイクホルダー、利害関係者に価値を届けることができると思っていますし、この取締役会を支持しています」と話していました。
内山高一氏は「ファンドは、取締役会を支配し、1株主の権利を超えて過剰に関与し、ガバナンスの問題を引き起こしています。フジテックの経営を正常化させ、真の株主価値を取り戻したい」と話していました。
フジテックの株主総会は21日、彦根市で開かれる予定です。
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