野洲市で視覚障害のランナーをサポートする伴走者の研修会

視覚に障害のあるランナーをサポートして一緒に走る「伴走者」を育成しようと、野洲市で研修会が開かれました。

この研修会は、視覚障害者のランナーを支援するNPO団体が開いたもので、会場となった「滋賀県希望が丘文化公園」の施設の会議室には、県内外から市民ランナーなどおよそ60人が集まりました。
初めに、栗東市出身で、リオデジャネイロパラリンピックの女子マラソン、目に障害のあるクラスで、5位に入賞した近藤寛子選手が「『伴走者』のおかげで、私は今も幸せに生活できている。楽しんで体験してほしい」と参加者に呼びかけました。
続いて、NPO団体の講師が伴走するときには、「10メートル先に緩やかな上り坂がある」などと具体的な情報をこまめに伝えることが大事だと説明しました。
このあと、視覚障害者やアイマスクをしたランナーと「伴走者」が2人1組になって、ウォーキングやランニングを体験し、足を踏み出すタイミングや腕の振り方を合わせて走っていました。
参加した27歳の男性は「具体的にどのように声をかければいいのか、難しいと感じましたが、視覚障害のある方が気持ちよく走れるように伴走できるようになりたい」と話していました。
近藤選手は「『伴走者』が増えれば、視覚障害者が外に出ていくきっかけになる。それが障害がある人も、ない人も、元気に暮らせる第一歩になると思います」と話していました。