JR石山駅に“紫式部”の看板 来年の大河ドラマ前に観光PR

来年のNHK大河ドラマ「光る君へ」の主人公、紫式部が「源氏物語」の構想を練ったとされる大津市の石山寺の玄関口、JR石山駅に紫式部をイメージしたPR看板が設置されました。

この看板は、大津市や市の観光協会などでつくる協議会が、大河ドラマの放送を前に紫式部ゆかりの地としての機運を盛り上げようと設置しました。
看板は高さおよそ3メートル、幅9メートルあまりの大きさで、紫式部が石山寺で源氏物語の構想を練ったとされる場面をイメージして大津市出身の漫画家、唐々煙(からからけむり)さんが描いたイラストが描かれています。
このほか協議会では、ツイッターの公式アカウントも開設し、今後、県内の紫式部ゆかりの地などを紹介していくことにしています。
大津市観光振興課の金城由季さんは、「県内にも紫式部ゆかりの地がたくさんあるので、大津市だけではなく県内をめぐってもらえるようにPRしていきたい」と話していました。
PR看板は再来年(令和7年)の3月末まで設置される予定です。

【源氏物語にちなんだかき氷も】
石山寺の近くにある和菓子店では、紫式部や源氏物語をイメージしたかき氷や和菓子を販売し、人気を集めています。
石山寺の門前に店を構える和菓子店では、5月から源氏物語に登場する女性の1人、紫の上をイメージしたかき氷の販売を始めました。
かき氷には、少女のころの紫の上をイメージした青色のシロップがあらかじめかけられていて、そこに用意されたレモンのシロップをかけると紫色に変わり、成長した紫の上をイメージさせるようになっています。
かき氷を食べた人は、「味もおいしいです。こうした商品を見ると、来年の大河ドラマを見てみたいなと思いますし、ゆかりの地も訪ねてみたくなります」と話していました。
また、この店では、ことし、紫式部のすずりをイメージした和菓子も新たに作りました。
本くず粉の中に黒豆や小豆を練り込んでいて、墨汁をイメージした黒蜜をかけて食べるということです。
叶匠壽庵の関野芽衣さんは、「今後も大河ドラマに絡めたお菓子をどんどん出して、この土地だからできることを和菓子の面で広めていきたい」と話していました。
源氏物語をイメージしたかき氷は9月下旬まで販売される予定ですが、すずりの和菓子は来週でいったん販売を休止し、秋から再び販売する予定だということです。