高島市消防本部 ハラスメントで消防長ら幹部5人を懲戒処分

高島市の消防本部のトップを務める消防長などが、複数の部下に対し、差別的な発言や大声で怒鳴るなどのハラスメント行為を繰り返していたとして、市は23日付けで、消防長など5人を減給や停職などの懲戒処分にしました。
被害を受けた職員は全体の3分の1にのぼるということです。

高島市によりますと、消防本部の50代の消防長は、去年の春ごろ、新型コロナの患者を救急搬送した部下に対し、「コロナ患者に接触しているのになぜ本部に来ているのか、ほかの職員にうつしたらどうするんだ」などと差別的な発言や威圧的な行動をしたということです。
また、いずれも50代の幹部職員4人は、複数の部下に対し「お前はあほだ」とか「こんなことも分からないのか、いつ辞めるんだ」などと発言したほか、女性職員に交際相手との関係性を聞いたり、髪を触ったりなどのハラスメント行為をしたということです。
去年10月に外部から通報を受け、すべての職員にアンケート調査を行ったところ、これらが判明したということで、市は5人を減給や停職などの懲戒処分にしたほか、消防長を課長級に降格させる分限処分にしました。
市によりますと、被害を受けた職員は36人で、全体の3分の1にのぼるということです。
福井正明市長は会見で謝罪し、「日常的にハラスメント行為が横行していたことは誠に遺憾だ。消防本部内に相談窓口を設置するなど再発防止に努めたい」と話していました。