事件事故に対応する各府県の「通訳官」が研修会 県警本部
外国人がかかわる事件や事故で通訳を務める警察官、「通訳官」の研修会が、6日、滋賀県警察本部で開かれました。
この研修会は、「通訳官」として外国人が関わる事件や事故で通訳を担う警察官の、通訳技術の向上につなげようと開かれ、滋賀や三重など2府4県の警察官20人が参加しました。
このうち、容疑者が外国人という窃盗事件の捜査を想定した訓練では、民間の通訳が日本語が話せない外国人役となり、通訳官は、英語やベトナム語などで、捜査の令状が出ていることや、証拠品に関する捜査員の問いかけなどを通訳していました。
ベトナム語を担当する滋賀県警察本部の通訳官は、「方言やこれまで知らなかった単語を学ぶことができたので、今後の業務にいかしたい」と話していました。
滋賀県によりますと、県内に住む外国人は、去年12月末の時点で過去最多のおよそ3万6000人で、国籍別にはブラジルが9200人余り、ベトナムが8000人余りなどとなっています。
一方、滋賀県警察本部によりますと、現在、37人いる「通訳官」のうちベトナム語を担当するのは2人だけで、言語によっては人手不足が課題になっているということです。
県警察本部組織犯罪対策課の折原竜一 課長補佐は、「警察の通訳官の育成とともに、民間からも通訳の募集を進め、態勢の強化を図りたい」と話していました。