県外に疎開した子どもたちの思い学ぶ 宮古島市の小学生

沖縄戦の一方で、県外へ疎開していた子どもたちが、どのような思いで故郷を離れて暮らしていたか知ってもらおうという講演会が行われました。

この講演会は20日、宮古島市の鏡原小学校で行われ、児童およそ240人が参加しました。

まず、宮古島市総合博物館の寺崎香織学芸員が疎開したきょうだいを題材にした紙芝居を読みながら、宮古島からは、沖縄戦の前の年に、現在の宮崎県小林市におよそ80人の子どもたちが疎開したことや、疎開先で沖縄戦が始まったことを知り、家族の無事を心配したり、手紙の返事がなく不安になったりしたことなどを伝えました。

その後、宮崎県で学童疎開について伝えている語り部の常盤泰代さんが、宮崎には、沖縄から疎開した人たちが、貧しさや偏見などと戦いながら沖縄の文化を宮崎に伝えた地域があることなどを説明していました。

小学6年生の男子児童は「学童疎開のことは何ひとつ知らず、想像と違ったのでびっくりしました。戦争は二度と起きてほしくないし、戦争はだめだという思いを持っていたい」と話していました。

常盤泰代さんは「普通の生活ができなくなって、厳しい生活を強いられたことを理解してくれればと思います。これをきっかけに自分たちの住んでいる場所にどのような歴史があるのか関心を持ってほしい」と話していました。