絶滅が危惧される鳥「ホントウアカヒゲ」が子育ての真っ最中

絶滅が危惧される鳥の「ホントウアカヒゲ」が、大宜味村の手芸作家の工房にある巣箱でいま子育ての真っ最中です。

「ホントウアカヒゲ」は、やんばるの森のみに生息する固有種の鳥で、絶滅が危惧され、国の天然記念物にも指定されています。

大宜味村喜如嘉にある手芸作家の平良かず子さんの工房では、おととしから「ホントウアカヒゲ」が、平良さんの作品などに巣作りを行っていました。

そこで、去年5月に専門家などの提案で巣箱を設置したところ、先月16日に卵が確認され、今月1日にかけて4羽のヒナがふ化しているのが確認されたということです。

巣箱からは、ヒナの元気な鳴き声が聞こえ、親鳥が数分間隔でエサのミミズなどを運び込んでいました。

平良さんは、「ことしで3回目になります。これは奇跡だと思います。とてもうれしいです。鳥たちには子孫を増やしてほしいですね」と話していました。

長年、やんばるなどで野鳥の調査を行っている「屋我地鳥獣保護区管理員」の渡久地豊さんは「自然の豊かさを物語っていると思う。これまでも民家で巣を作るということは報告があるが、これだけ貴重な鳥なので、もっと増えていって分布域を広げてほしいです」と話していました。