中国軍の台湾周辺での軍事演習 知事「慎重に行われるべき」

中国軍による台湾周辺での軍事演習について、玉城知事は24日の会見で、「地域の不安定さを招くことがないよう慎重に行われるべきだ」と述べました。

中国軍は23日から、台湾をほぼ取り囲む海域や台湾の離島の金門島などの周辺で軍事演習を行っていて、「1つの中国」の原則を認めない台湾の頼清徳政権への圧力を強めています。

玉城知事は24日、開かれた記者会見で「この演習は中国の安全を確保する観点で行われているように思うが、地域の不安定さを招くことがないよう慎重に行われるべきだ」と述べました。

一方、今月20日に就任した台湾の頼清徳総統について「今後とも沖縄と台湾の相互交流が拡大し、友好関係がさらに深まるようご理解・ご協力をお願いしたい」と述べ、台湾との友好関係をさらに深めていく考えを示しました。

【中国軍の演習 波照間島の住民は】
中国軍の演習をめぐっては、おととしに行われた際、弾道ミサイルが沖縄県の波照間島の南西にある、日本のEEZの内側へ落下しています。

今回の演習について、波照間島に住む40代の男性は「台湾の周りで軍事演習をしていることに怖さはあります」と話していました。

また、波照間島と同じ八重山諸島にある小浜島から訪れていた21歳の女性は「身近に感じたり危険を感じたりすることはありませんが、武力に走ったり力でねじ伏せたりするのでなく、お互いに受け入れる姿勢を持ったほうがいいと思います」と話していました。

波照間島の住民代表の仲底善章公民館長は「中国が台湾を威嚇するためのデモンストレーションというふうに捉えている。こちらに実弾を撃つなど、そういうことをやっていないので、あまり騒がない方がいいと思っている」と話していました。